日立金属 高耐食ニッケル基合金を金属粉末化、積層造形に成功
日立金属はこのほど、金属3Dプリンター用に高耐食ニッケル基合金「MAT21®」を金属粉末化、それを用いた金属積層造形のプロセス条件を見出し、造形に成功したと発表した。半導体製造装置や化学プラントなど高い耐食性が要求される部材で積層造形によるニアネットシェイプで提供が可能となり、信頼性向上や長寿命化、低コスト化が期待できる。
同社は、中長期の先端材料研究開発テーマの推進を目的とする研究所「グローバル技術革新センター」で、材料技術・製品における脅威と機会の両面を視野に入れた中長期研究テーマに注力、同社の次世代を担う新事業の創生を推進している。その一例として金属積層造形用の金属粉末の開発に取り組み、今回、高耐食ニッケル基合金「MAT21®」の金属粉末化とその造形に成功した。
同社安来工場で真空ガスアトマイズ法を用いて「MAT21®」を金属粉末化。その粉末をGRITで金属積層造形し評価した結果、「MAT21®」鍛圧材と同等の耐食性を持ち、かつ強度と硬度に優れることを確認。高い耐食性を維持したまま金属積層造形ならではの自由な設計や周辺部品との一体化、ニアネットシェイプでの提供が可能になり、半導体製造装置や化学プラント用部材の信頼性向上や長寿命化、低コスト化が期待できる。
管材新聞 2019年2月13日 第1764号より抜粋
PC
最後までお読み頂き誠にありがとうございます。
お手間でなければぜひ本記事のご紹介をお願いします。関連記事
-
冬季は入浴事故にご注意! 住設でヒートショック予防の提案を
まもなく1年でもっとも寒い「大寒」を迎えるが、この時期に気をつけたいのがヒートショックによる入浴事故
-
17年上半期 造船受注回復 総トンで前年比27%増
わが国の造船受注が持ち直している。日本船舶輸出組合まとめによる2017年上半期(1~6月)の
-
昨年度 大手建設50社受注額 6.5%増、3年連続増加
国土交通省がまとめた2018年度の建設大手50社の工事受注総額は、前年度比6.5%増の15兆8590
-
昨年のエアコン国内出荷家庭用増加に転じる 業務用は引き続き低迷
2016年(暦年)のルームエアコン(家庭用エアコン)の国内出荷台数は前年比3.1%増と14年
-
テーブルマーク 冷凍うどんの新工場棟着工 全製造工程を自動化
テーブルマークは4月17日、魚沼水の郷工場(新潟県魚沼市)敷地内に、冷凍うどんの新工場棟を着工した。
-
ノーリツ 女子大などと連携し、ふろの魅力を発信
ノーリツは「ピースなふろの日」である2月26日に、神戸女子大学と神戸市水道局と連携した「おふ
-
ダイドレ 建材・住設展でステン製透水化粧ふたが特別賞
排水器具・マンホールなど水まわり器具を扱うダイドレは、先日、大阪で開催された「建築材料・住宅設備総合
-
積水化学工業 塩ビ管など値上げ 6月21出荷分から10~15%
積水化学工業はこのほど、塩化ビニル関連製品とポリエチレン関連製品の価格について、6月21日出荷分から
-
キッツ、第4期中期経営計画を策定 2019年度売上1440億円・営業利益135億円目指す
キッツは5月13日、2019年度売上1440億円・営業利益135億円を目指す第4期中期経営計画(20
-
7月度産業機械 ポンプ受注42.1%増 外需が大きく増加、内需も伸び幅2ケタ 産業機械全体では4カ月連続減
日本産業機械工業会がまとめた7月の「産業機械受注状況調査」によると、ポンプの受注額は、前年同月比42