給工財団 東日本震災 「被災状況報告書」作成
公開日:
:
業界ニュース
給水工事技術振興財団(給工財団)は10月20日、東日本大震災給水装置被害状況調査報告書が完成し、頒布を開始した。
報告書は、財団が5月末に設置した東日本大震災給水装置被害状況調査委員会が2回の議論を経てとりまとめたもので、東日本大震災の被害が大きかった東北・北関東11水道事業者(茨城県神栖市、福島県福島市、郡山市、いわき市、相馬広域、須賀川市、白河市、宮城県仙台市、石巻港域、大崎市、登米市)から提供された応急復旧工事資料を基に給水管の被災状況をデータベース化し分析したもの。
被害原因を
- 材料劣化によるもの
- 施工の確実性が確認できないもの
- 上記2点以外のすべて――
に分類し、給水装置引込み部について被害率(事業者単位の考察)、被害数による評価(管種別被害率の算出は困難)を行っている。
それに基づき、給水装置の耐震性向上については、給水装置引込み部の耐震設計法の確立や耐震管の認定が必要で、メーカーに対しては一層の高耐久・耐震給水装置の開発が望まれ、事業者は使用管材の選択にあたって十分な検討が必要であるとしている。
老朽管更新時の留意点としては、老朽管更新と同時に給水装置引込み部の更新を提言(古い管を残さず一斉に更新すべき)、漏水工事の望ましい姿(耐震性向上、漏水事故種群、有収率向上のため漏水箇所の部分修繕から一括修繕へ)など、給水装置の耐震性向上と望ましい維持管理について提言している。
給工財団は、同報告書が幅広く活用されることを期待して、頒布価格2700円(税込み)で販売する。購入方法などは財団ホームページ(http://www.kyuukou.or.jp/)で。
管材新聞 2016年12月7日 第1686号より抜粋
PC
最後までお読み頂き誠にありがとうございます。
お手間でなければぜひ本記事のご紹介をお願いします。関連記事
-
モノタロウ 防藻・耐圧ホース PB商品で低価格を実現
工業用間接資材通信販売最大手のMonotaRO(モノタロウ)は、ポリ塩化ビニル製の防藻層が、ホース内
-
LIXIL 水栓まわりのデザインと機能が進化 スマート・ドレッサー 新「L.C.」
LIXILは、水栓まわりのデザインと機能を進化したスマート・ドレッサー 新『L.C.(エルシィ)』を
-
〈日邦バルブ②〉菅原社長インタビュー
新製品の戸別減圧弁ユニット「RVD―U」の開発の経緯・今後の取組み・展開ついて伺った。 ―今回
-
塩ビ管・継手協会 熊本地震被災支援を決定 リサイクル処理保持制度創設、支援金贈呈
塩化ビニル管・継手協会は10月21日、熊本地震(4月14日発生)被災地に対する支援策として「塩化ビニ
-
今年度 白物家電微減見通し ルームエアコンも横ばい
日本電機工業会(JEMA)がこのほど明らかにした2018年度の電気機器の生産見通しのうち、白物家電の
-
JFE継手 配管用継手など価格引き上げ
JFE継手は、来年2月1日出荷分より一般配管用継手、給水配管用継手などの価格改定(引き上げ)を実施す
-
18年度 下請法違反指導件数 9年連続で過去最多更新
公正取引委員会がこのほど公表した2018年度の下請法違反による指導件数は7710件で、過去最多を9年
-
11月建機出荷額8.2%増 輸出・内需とも2カ月連続増 油圧ショベル・ミニショベルとも増加
日本建設機械工業会がまとめた11月の建設機械出荷額は、前年同月比8.2%増の2476億円で、2カ月連
-
LIXIL リフォーム需要顕在化へ 全国5会場でフェア
LIXILは、「LIXILリフォームフェア2018」を全国5会場で展開中。水まわりから玄関・
-
配管工は0.3%不足 8職種全体傾向は52ヶ月連続不足 10月の建設労働需給
国土交通省がまとめた10月の建設労働需給調査結果によると、配管工は前月(0.4%不足)から不足幅が0